2024.03.042024.03.08
お金について楽しく学ぼう!造幣さいたま博物館へ行ってみました!
博物館 さいたま新都心
さいたま新都心駅付近から見える「造幣局」という大きな文字。
近くを通りかかって、気になったことのある人も多いのではないでしょうか?
今回は、「造幣さいたま博物館」へ取材にうかがったので、その様子をお届けします。
造幣局ってなにをするところ?
造幣局は、明治4年(1871年)に創設されました。
近代国家としての貨幣制度確立のために明治新政府によって創設され、本局は大阪市に、支局はさいたま市・広島市においています。
造幣局の主な役割は、貨幣(硬貨)の製造のほか、勲章・褒章や金属工芸品の製造など。
さいたま支局では、貴金属製品の品位証明などもおこなっています。
創業当時は、技術指導を受けるために、明治政府が雇った外国人技術者を造幣局へ派遣。
それまでは日本になかった複式簿記や週休制度を造幣局が初めて取り入れ、時代の先駆けといえる存在でした。
博物館では記念硬貨・勲章・オリンピックメダルなどが見られる
さいたま支局・広報の鳥井さんに案内いただきながら、まずは博物館を見学。
実際の材料とともに、お金ができあがるまでの説明書きが展示されています。
私たちが毎日のように使っている貨幣のデザインには、「見た目が美しい」だけでなく色々な理由が込められています。
こちらは、令和3年(2021年)より発行されている新500円貨幣の説明です。
500円貨幣は、硬貨の中では世界的にも比較的高額であり、偽造のターゲットにされやすいのだとか。
そのため、これまでに2度デザインを変更し、偽造を防止しています。
500円貨幣側面の斜めギザの一部がほかのギザと異なる形状になった「異形斜めギザ」という、大量生産型の貨幣では世界初の技術が導入されているなど、よく見ると面白い仕掛けがたくさん!
ぜひお手持ちの新500円貨幣を見てみてくださいね。
続いて、こちらは記念貨幣。
これまで発行されてきた記念貨幣は、最近発行された2025年大阪・関西万博のものを合わせて、224種類。
こんなにもカラフルな記念貨幣がたくさん存在することを、初めて知りました!
筆者の出身・徳島県のデザインの貨幣を見つけ、なんだか嬉しい気持ちに。
さいたま支局では、勲章の製造もおこなっています。
こちらは、天皇陛下が行事の際に身につけられるものと同じものです。
こちらは、社会や公共・文化などに貢献した人に与えられる褒章です。
褒章なんて、なかなか縁のない話……と思ってしまいそうですが、公益のために500万円以上を寄付すると、私たち一般国民にも褒章をもらえるチャンスがあるそうですよ!
過去のオリンピックメダルも展示されていました。
さいたま造幣局が造る、さまざまなプルーフ硬貨
さいたま支局では、主に収集用のプルーフ貨幣をメインに製造しています。
博物館内には、これまで製造されてきたプルーフ貨幣も展示されていました。
小説や世界遺産、高校野球などのコラボレーション貨幣もたくさん。
中には、アニメとコラボレーションしたものも。
こちらは大人気アニメ「ONE PIECE」とのコラボレーション貨幣セットです。
真ん中のメダルのイラストは、この貨幣セットのための描き下ろしなんだとか!
貨幣セットは、博物館1階の「ミントショップ」にて購入できますよ。(※在庫品に限ります。)
お金ができる様子を生で見られる!工場見学
博物館をひと通り案内していただき、お次は工場見学へ。
プルーフ貨幣や勲章・通常貨幣(さいたま支局では100円・500円貨幣)を造っている様子を、生で見ることができます。
解説付きのVTRも流れているため、どこでどんな作業をおこなっているのかがよく分かるのも、嬉しいポイントですね。
工場1階では、プルーフ貨幣の製造作業をおこなっています。
私たちが普段使っている通常貨幣は、1分間に750枚のペースで模様の打ち付けが可能。
しかし、収集用のプルーフ貨幣はより丁寧に作業をおこなうため、1日で1000枚ほどしか打ち付けがおこなえないとのことです。
3階では、勲章の製造を見学できます。
職人さんが勲章の切り抜きや七宝の盛りつけ・焼つけ・組み立て等の作業をおこなっている様子を見させていただきました。
ちなみに、さいたま支局には勲章製造の卓越した技術を称えられ、厚生労働大臣から表彰された職人さんもいらっしゃいます。
そんな素晴らしい職人さんの技術を間近で見られるなんて、とても贅沢な気分です。
Information お店情報
造幣局さいたま支局
さいたま市大宮区北袋町1‐190‐22
【工場見学】
見学時間:9:00〜16:30(最終入館16:00)
見学日:月〜金(博物館休館日・祝日・年末年始は除く)
【博物館見学】
開館時間:9:00〜16:30(最終入館16:00)
休館日:第3水・年末年始(12月29日〜1月3日)
まとめ
お金ができるまでの工程や、歴史をたっぷりと学べる造幣さいたま博物館。
満足度・充実度バツグンの施設でありながら、なんと入館料は無料なのです!
事前予約をすれば、ガイドさんに案内してもらうこともできますよ。
ぜひ家族やお友だちと一緒に遊びに行ってみてくださいね!